るぅは悲しくなりました。
けれども、るぅには何も言うことはできませんでした。
なぜなら、万が一の場合、この世界を壊すのはるぅではなくこのロボットなのですから…。
るぅはロボットの上を大きく小さく回り始めました。
キラキラした光が銀色のロボットを淡く包みます。
「あぁ…」
ロボットは銀色の腕を胸の上で祈りの形に組みました。
「これで、私の望みは叶います。ありがとうございます」
銀色のロボットは二度と起きあがることはないでしょう。
室内では静かな電気音が聞こえるばかりです。
るぅは静かにその場を去りました。
悲しい気持ちで胸をいっぱいにしながら…。
おやすみなさい…綺麗な夢の世界で…永遠に…。